固定残業代制と残業代

固定残業代制というのは、予め決められた時間数までの残業が恒常的に発生することを前提として、その時間数分の残業代を初めから給料に含めてしまう制度です。

例えば毎月の基本給が25万円の人がいたとして、月に20時間は恒常的に残業が発生するのでその分の手当てとして4万円を基本給とは別に支払うことにし、合計で29万円の月給となるというような仕組みを指します。会社にとって固定残業代制は人によって毎月の残業時間が異なった場合にいちいちその月の残業代がいくらになるかを計算しなくて済むという意味で経理事務手続きの簡素化につながります。

一方で、人件費総額の削減にはつながりません。固定残業代制というのは、予め20時間分と決めたのであれば、実際の残業時間が20時間を超えた場合には超えた分の手当ては追加で支給する必要があります。一方で、何らかの理由により残業時間が20時間に満たない場合でも決めた手当ての金額は全額支給する必要があります。

実際には10時間しか残業しなかったのだから、手当ては4万円ではなく半額の2万円にするなどということはできません。これだけを見ても、人件費総額は増えこそすれ、削減されるような仕組みではそもそもないということが分かるでしょう。

また、労働基準法上、時間外勤務については最低25%の割増賃金を支払う必要がありますが、それはこの固定残業代制でも全く同じです。残業代部分の時給が基本時給の最低でも25%増しになっていなければなりません。

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